フタスジスズバチ
先月28日の朝、本堂正面の観音開きの扉を開けると、縁に小さな穴があいていました。
いや、穴は昔から、あいていたのかもしれません。
ただ、穴のまわりに、穴を掘ったかのような屑が、散乱していたのです。
こんな屑は、前日にはありませんでした。
そしてそんな屑が散乱していたから、穴に気がついたのでした。
一体、何の穴なんだろう?と、気になりました。
次の日、本堂正面の縁に、蜂のような虫が、飛んでいました。
見ていると、昨日の穴の中に入っていき、そして出てきます。
どうやら、昨日の散乱した屑は、この虫のしわざだったようです。
よくよく見てみると、この虫は、幼虫を運んでいました。
幼虫が大きくなってきたから、引っ越した??
調べてみると、どうも、フタスジスズバチのようです。
既存の穴を使って、巣を作り、卵を産んで、エサとなる幼虫を入れて、フタをするとか。
穴の周りに散乱していた屑は、穴を掃除した跡だったのでしょう。
そして運んでいた幼虫は、卵から孵ったときのためのエサだったんですねぇ。
自分の子どもが孵る前から、エサとなる幼虫を運び入れておくとは……これが親心というものでしょうか。